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IRONMAN NEW ZEALAND 70.3 PART2 レースレポート編

2025年03月28日

IRONMAN NEW ZEALAND 70.3 レースレポート
トライアスリートの皆さん こんにちは スタッフの川口 遼です。

2025年、3月1日に開催されたIRONMAN NEW ZEALAND 70.3に参加してきました。
PART2は、当日のレースレポートです。PART1は、大会までの準備を記載しておりますので、そちらをご覧下さい。

結果4時間24分58秒 総合13位 エイジ3位

レースレポート

<スタートまで>
トランジションは5時から6時半までオープン。5時45分ぐらいに会場に向かいます。まだ外は真っ暗でこれで泳げるのかと不安に。身体の方は問題なく動きそうだが、睡眠不足なのが若干不安でした。とりあえずボトルをセットし、荷物を預けて準備完了

6時半になると夜が明け、ニュージランド伝統のハカのレースセレブレーションが始まります。
初めて見るハカにテンションが上がり、弟と2人で無事にゴールできることを誓い、スイムアップに向かいます。
水温は21度ぐらいで少し冷たいが泳ぎだせばちょうどいい温度で問題なさそう。
10分前にスタートラインに並びます。


<スイム>
29分50秒 1:36/100m
スイムは、自己申告制で1900m33分以内の選手が第一ウェーブでスタートします。
骨折してから1番苦労しているのがスイムです。腕の稼働域に制限があり、まだ以前よりもスピードが戻ってはいません。
集団について30分以内に泳げることを現実目標に設定し、よければ28分台でいくことを理想目標にしました。
7時なると4人ずつ選手がスタートしていきます。私は7組目当たりでスタートしました。
泳力が近い選手が固まっていることもあり、バトルが少なく、快適に泳ぐことができました。
しかし、自分の周りはゴツくパワーがある海外選手が多かったので、トップ集団から段々と離されていきます。
まだ回りに選手はいたのでペースの近い選手を見つけ、離されないようにしながら淡々と泳ぎました。
フィニッシュして時計をみると29分50秒で30分を切れて一安心。
疲れも少なく、バイク、ランを頑張れるかもしれないと希望抱きながらバイクへ向かいます。


砂浜上がってからは登り坂。更に臨時のブリッジも登ってトランジションに向かうので地味にきつかった。


<バイク>
2:19:58 平均時速38.4km
AV 276W NP281W
スイムから上がると結構な雨。すぐに止みそうな気配もなく寒かったので、これはきついレースになるなと思いながらトランジションをこなします。実際に天気が荒れてバイクが1番きつかったです。
バイクは2時間15分 平均40kmを理想目標、2時間20分 平均38kmを現実目標に設定してスタートしました。
スタートして8kmぐらいは登り。
最初の登りで10人程抜くことができ良い滑り出し。登りを終えると一気に下ります。
コースが基本的に直線基調で問題はなかったですが、雨の中max65km出ていて恐怖でした…
その後は平坦基調でたまにアップダウンがあるコースが続きます。ここまで20分程が経過し、高回転が楽に回せて良い感触。
バイクは少し責めてみようと決め、280wから290wを維持することに集中して走りました。
快調に走っていましたが、15km以降から選手が全くおらず単独走がずっとつづく展開に。
たまに前に追いついて抜かすもののペースが合わずまた単独走を繰り返します。
天気もコース上に風を遮るものが何も無いからか、常に風向きが変わる難しいコンディション。
思った以上に向かい風区間も多く、思いの他体力を使いました。景色は全く違いますが、まるで堺浜を走っているかのようで事前練習をしておいて正解でした。


折り返し地点でトップ集団を見かけますが、プロレベルの走りで追いつくのは不可能と悟り、淡々と自分ペースを刻みます。
40km通過時の平均は39.5km。復路に入っても風のきつさと天気が回復する気配がなく、2時間15分台はきつい展開に。
体力も思った以上に使ったので、予定よりも早めに補給を投入していきます。
バイクの補給はモルテン320drink mix 320drink mix カフェイン各1ボトル、加えてモルテンジェルを3つ(カフェイン入りは1つ)。つり予防でprecision ph1500を1ボトルです。エイドでは水、precisionドリンク 、モルテンを配っていたので、足りなくなったら貰うようにしました。※口直しに水だけ貰いました。前半40kmまでモルテンドリンクmix、モルテンジェルでエネルギー補給。45km以降から集中力が切れ始めたのでカフェインジェルを投入しました。水分はprecision 1500つり予防。補給プラン上手くいき、空腹感は感じることはなかったです。後半も大きなペースダウンはなく最後の20kmへ。
70km-85kmは緩やかな登りが続き、このコースで一番きつい区間です。疲労があるなかの長い登りはつらく脚を結構削られました。DHポジションで上るとそれなりにダメージが残りそうでしたので、ブルホーンハンドルを持ち、ダンシングも入れ、筋肉を使い分けながらクリアしました。ラスト5kmは下りのみなのでランニング向けて足を休ませてフィニッシュ。
平均時速は38.4kmでした。


<ラン>
1:29:40 4:17/1km
ランスタート前に天気が回復し日差しが見えはじめます。ランに暑くなると余計きつなるなとを感じながら走りはじめます。
雨のバイクで消耗したのか、走り出しが重い。足も攣りそうになるぐらいの疲労感でこれからハーフ走れるのか?と思いながらスタートしました。
疲労から判断して4分5秒から10秒ペースを理想目標に、きつければ4分15秒前後を現実目標に設定しました。
最初の4kmは4分を少し切るぐらいのペースで悪くない入りでしたが、すぐに脚が限界を迎えそうな感触で心が折れそうになります。折り返しで周りの選手を見ると同じように結構きつそうで、自分だけきついんじゃ無い、我慢して走っていたら前が落ちてくる可能性もあると考えることができ、集中力が復活。前半は維持できるペース4分10秒前後に落とし、モルテンジェルも取りながら淡々と走りました。余談ですが、ランコースのエイドはモルテンジェル、precisonドリンクなど補給が充実していて最高でした。
途中コースを間違え、数百メートルを余分に走るというトラブルがありましたが、大会スタッフが気付きコースに戻ることができました。
7km地点からアップダウンが4つ程続き、一気に身体がキツくなってきます。例えるなら大阪城の外周のアップダウンに近かったです。体重が重いので、登りは無理をせずにペースを落とし、下りでペースを戻す走りを徹底し、アップダウンをクリアしました。
2週目に入ると急に風が強くなります。向かい風で脚が動かなくなり、3人程抜かされます。いよいよもうダメかとなっていた所にちょうどペースの合う選手を発見。しばらく後につき、風のある区間を休みながら走り体力を少し回復させることに成功します。14km地点で最後のカフェインジェルを取り、切れかかった集中を高めます。ラスト5kmになると元気が復活し、アップダウンで前に出てこれが最後と思い残っている体力を絞り出します。そしてラスト200mでIronman のレッドカーペットに。
最後のレッドカーペットまで来るとしんどさを忘れ、無事に帰ってこれて良かった!、怪我から諦めずに頑張ってきて良かった!等、色々な感情が込み上げながらゴールテープを切ることができました!


スタッフに倒れないように抱き抱えて貰い、
フィニッシュおめでとう!と言われながらゴールテント裏へ。(本当のおめでとうの意味を後で知ることになります)

地元ボランテイアの方がすぐに食事やスイーツ、ドリンクを準備してくれました。
いっぱい食べてと言ってくれたり、写真を撮ってくれたりと、ホスピタリティが最高でした!


ゴールをしてからは弟の応援へ。スイム、バイクは順調でしたが、ランで苦戦。最後の方は脚がきつそうでしたが、諦めずに走りきりゴール。2人で無事に完走するという目標も達成できホッとしました。


<70.3エイジ世界選手権へ>
速報順位をみると総合13位、年代別3位で表彰対象に。Award Ceremonyに向かいます。名前がコールされ年代別のトロフィーを頂くことができました!
その後、エイジのIronman 70.3 World Championship Qualification が発表されます。自分のカテゴリーは3枠。再び自分の名前がコールされ、World Championshipの権利を獲得することができました。出場するにはその場ですぐにエントリーする必要があり、裏口へ。エントリー費を払い、スペインマルベリーニャで開催されるIronman 70.3 World Championship への出場が決まりました。復帰戦でトラブルなくゴールしようというのが目標だったので、予想外の収穫でした。


<レースを終えて>
とりあえずゴールできて良かった!この一言に尽きます。もし腕のプレートが抜けた半年前に、Ironman ハーフに完走できるでと言われても非現実的やろなと思います。完璧ではないですが半年でやれることはできたかなと思うので、レース後に頑張って良かったと感じれたのだと思います。同時にもっと寝れていれば頑張れたんじゃないかという悔しさも少しありました。
ニュージランドは夜8時半にようやく日が沈みます。私の体内時計が合わず、毎日3時間睡眠を繰り返していたのが結構きつかった。移動、時差、環境にいかに素早く慣れるかが海外で走る難しさだなと改めて感じました。
次の70.3は11月のスペイン。全種目レベルアップが必要になってくるので、じっくり時間をかけてトレーニングをして行こうと思います。

<アイアンマン70.3>
少し長い距離やロングディスタンスを挑戦してみたい人にとってIRONMAN 70.3は、良いレース経験になると思いました。距離が短いとはいいませんが、フルディスタンスよりも気楽にエントリーでき、IRONMAN の雰囲気を味わえます。完走すれば次にロングへステップアップできますし、ハーフのペースを参考にロングの完走タイムを予想し練習を計画しやすくなるかと思います。
精神的プレッシャーやダメージもロングほどはキツくないので、レース前後に観光も楽しみやすいです。
興味ある人はぜひチャレンジしてみて下さい!
国内では残念ながらIRONMAN 70.3は開催がありませんが、佐渡Bタイプ、皆生Bタイプ(2025年より新設)、長良川など、魅力的なミドルレースが開催されています。ミドルを検討されている方はぜひチャレンジしてみてください!


ちなみにニュージランドは、スタッフ、地元ボランティアの方が親切でコースロケーションも最高でした!
※写真はスイム会場とランコース。当日はあいにくの天気でしたが、午後からはたいてい晴れ、美しい景色の中走ることができます。
移動に時間がかかる為、他の大会に比べると日本人はそんなには見かけませんでしたが、その分現地の方や他国のアスリートとの交流を楽しむこともできます。個人的には知らない人が多い所の方が新鮮で、リザルトも気にせず気楽に走れるというのも良い点であります。
また、チャレンジしてみたいなと思う大会でした!

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